混合研究法は、量的アプローチと質的アプローチを統合する研究方法論であり、現代社会における複雑な現象を、マクロな水準とミクロな水準の双方から多面的に把握するための方法論です。このアプローチにより、対象となる現象の全体像を包括的に把握すると同時に、その現象が生起する文脈、ならびにその文脈に埋め込まれた人々の多様な視点や経験について、より深い理解を得ることができます。
近年、世界各地で混合研究法の可能性に対する認識と関心が高まっています。また、日本のみならずアジア太平洋地域においても、混合研究法を用いた研究は急速に増加しています。こうした学術的動向を踏まえ、私たちは、日本およびアジア太平洋地域の研究者が新たな知見や視座を創出していくことを支援する研究コミュニティとして、日本混合研究法学会(JSMMR)を設立しました。
このような方法論的展開の中に、研究者および実践者として参画できることは、私たちにとって大きな意義をもつものです。アジア太平洋地域における最初の混合研究法の学術団体であるJSMMR、ならびに国際的な組織である Mixed Methods International Research Association(MMIRA)に、多くの皆様にご参加いただきたいと考えております。JSMMRでの活動が、専門分野、文化、言語の枠を越えた、知的刺激に満ちた対話の創出につながることを願っています。